奇跡の土地選び!業者との関係性で叶ったD夫婦の理想

家づくりの土地

こんにちは、シンジです!建築業界と不動産業界で培った経験を活かし、注文住宅を検討中の方に向けて、知っておくべきポイントをお伝えします。家づくりは大きな決断なので、プロの視点から役立つ情報をわかりやすく解説していきます!

土地選びの奇跡と社長の教え:徹底した確認と関係づくりがもたらした運命の出会い

不動産業界において、「土地の確認を徹底する」という基本的な作業があります。この確認作業が、実際にはお客様の希望を実現するための最大の鍵になります。以前私が勤めていた不動産会社の社長は、この確認を何よりも重要視していました。「お客様に土地を紹介する前日、そして当日の朝にも必ずその土地が売れていないかを確認しなさい」と口酸っぱく教えてくれたのです。その姿勢が、後にD夫婦の運命を大きく変えることになりました。

D夫婦の土地探し:理想の土地を求めて

今回の主役であるD夫婦。ご主人様は通勤のため、東○○駅周辺を希望していました。しかし、奥様には別の切実な理由がありました。奥様のご実家が西○○駅の近くにあり、子供の面倒を見てもらいやすい環境を求めていたのです。「やはり実家が近くにあると、子育ての負担がぐっと減るんです」と奥様は以前からおっしゃっていました。

ご主人様の通勤を考えると東○○駅周辺が最適。一方で、奥様のご実家へのアクセスを考えると、西○○駅近くも捨てがたい。お二人の希望は、簡単には一致しないものでした。しかし、なんとかそのどちらの希望にも沿える土地を見つけたいと、私は日々物件情報を探しては不動産業者に問い合わせを続けていました。

土地の問い合わせをする際、私は必ずその土地がなぜD夫婦にとって重要かを業者に説明していました。「奥様のご実家が近いと、お子様の面倒を見てもらいやすいんです」。このように背景を伝えておくことで、業者もその土地の重要性を理解し、万が一、その土地に動きがあった際にはすぐに教えてくれることがあるからです。ただ、このように何度も確認や連絡を入れることは、業者から「またか」とうっとうしがられることもありました。しかし、それが結果としてD夫婦のためになると信じて、面倒くさがらずに取り組んでいました。

奇跡の土地出現と早朝の連絡

そんな中、ある日ついに奇跡のような土地が出現しました。東○○駅の近くで、奥様のご実家へバス一本で行けるという好立地の土地です。バスはまさにご実家の前で停車するため、奥様にとってこれ以上ない条件です。さらに、公園もすぐ近くにあり、西○○駅へのバスも頻繁に運行しているという、D夫婦の希望をすべて叶えるような夢のような場所でした。

「これはすぐに売れてしまう!」。そのエリアは非常に人気で、土地が出ると即座に申し込みが入るのが常でした。私はまず、不動産業者に早朝の8時に電話をかけて、まだその土地が売れていないかを確認しました。業者からは「今のところ、申し込みは入っていません」との返事があり、ほっと胸をなでおろしました。

次に私はすぐにD夫婦に連絡を取りました。奥様に土地の状況を伝えると、彼女はすぐにでも見に行きたいと興奮気味に応じてくれました。ご主人様は仕事のため同行できませんでしたが、午前10時に奥様と現地で待ち合わせることにしました。

奥様との現地確認と理想の条件

10時ちょうどに現地で奥様と合流し、土地を見て回りました。土地の条件はまさに奥様が求めていたもので、彼女の目は輝いていました。バス停がすぐ近くにあり、そこから一本でご実家の前に行けるアクセスの良さ。公園が目と鼻の先にあり、子育てには最高の環境です。「これなら主人も納得してくれるはず!」と奥様は興奮気味に話し、私は「やっと見つけられた!」と内心ガッツポーズをしました。

その場ですぐに申し込みを入れてもよかったのですが、奥様の気持ちをしっかりと固めるため、一旦会社に戻ってから申し込みをすることにしました。奥様も一緒に会社へ戻り、いよいよ申し込みの準備です。

悲劇の連絡…奥様の涙

会社に戻り、11時半頃に不動産業者に申し込みの電話をかけました。奥様も私の隣でその様子を緊張した面持ちで見守っています。電話口で申し込みを伝えた瞬間、不動産業者から信じられない言葉が返ってきました。「申し訳ありません、10分前に申し込みが入ってしまいました…」。

「ええっ…!」。頭が真っ白になりました。あと10分早ければ…。現地から戻る途中で申し込みの電話を入れておけば…。自分の判断への後悔が一気に押し寄せます。隣にいた奥様もその事実を聞いてショックを受け、泣き出してしまいました。「やっと決まったと思ったのに…」。彼女の小さな声が、私の胸を締め付けました。彼女の涙を前に、私もどうすることもできず、ただ申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

業者との関係ともう一区画の奇跡

そんな中、奥様の様子を察したのか、電話口の不動産業者が少し考え込んだ後、こう言いました。「実は…隣の区画を申し込んだ方が、ローンの審査で難航しているようなんです。担当者に聞いてみましょうか?」。

その言葉に私は驚きました。これまで、何度も不動産業者にD夫婦の状況を説明し、土地が出るたびに確認をお願いしてきたので、業者の方もD夫婦の事情をしっかりと理解してくれていました。何度も確認を依頼してきたことで、業者の記憶に残り、今回のような状況でも「D夫婦にぴったりの土地だ」と考えてくれたのです。

すぐに「ぜひお願いします!」と答えました。業者の方が担当者に確認してくれたところ、タイミングよく隣の区画を申し込んでいた方がローン審査に通らず、その土地を購入できなくなったという連絡が入ったのです。私も奥様も信じられない思いで、その報告を聞きました。

急転直下の喜びとD夫婦の運命

この知らせを聞いた奥様は、さっきまでの涙が一瞬で消え、喜びの笑顔に変わりました。「本当にそんなことがあるんですね!」と、驚きと喜びで声を弾ませます。こうして、D夫婦は隣の区画を無事に購入することができたのです。

冷静に考えると、これは不動産業者との日頃からの関係づくりがあったからこその結果でした。私は何度も確認の連絡を入れ、D夫婦の希望や事情を丁寧に説明していたため、業者の方もD夫婦のことをよく覚えてくれていたのです。そして、奥様がショックを受けていることを察し、隣の区画の状況を教えてくれるという奇跡が起きました。

その後、D夫婦は無事にその土地で家を建て、新しい生活をスタートさせました。奥様にとっては、ご実家へのバス一本という理想的な立地で、ご両親のサポートを受けながら子育てをすることができる環境です。ご主人様にとっても、通勤の利便性を確保でき、まさに二人の希望が叶った結果でした。

ビンゴ大会での強運ぶりと関係づくりの重要性

D夫婦の新居が完成した後、感謝の気持ちを込めて建築後に施主様を集めた感謝祭を開催しました。その感謝祭では、毎年恒例のビンゴ大会が行われ、D夫婦も参加されました。

そして迎えたビンゴの結果はなんと…!奥様が1等、ご主人様が2等を見事に当てるという強運ぶり。100人近くいる参加者の中で、まさに奇跡のような結果でした。

土地選びの教訓:確認作業と関係づくりの重要性

今回のエピソードは、不動産業界において「確認作業」と「お客様の事情をしっかりと伝えること」がどれだけ大切かを教えてくれました。何度も確認を繰り返し、業者との信頼関係を築くことで、D夫婦にとっての奇跡を生み出すことができました。うっとうしがられることもありましたが、それでもお客様のために情報を逃さない努力が、結果として運を引き寄せたのです。

お客様にとって、土地選びは一生に一度の大きな選択です。その選択をサポートするためには、日頃からの確認作業と業者との関係づくりが不可欠であると改めて実感しました。今回のD夫婦のように、理想の土地を見つけるために諦めず、粘り強く取り組む姿勢が、幸せな暮らしを実現する道につながるのだと感じています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!注文住宅の成功は情報収集がカギです。業界のリアルな話をこれからも発信していきますので、ぜひ引き続きブログをチェックしてください。理想の家づくりを応援しています!

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